努力する子の育て方

努力に勝る才能無し!努力の才能を育てる教育法、ボルダリングによる育児ハック実践、我が家の超個性的なギフテッド児の生態など

うちのギフテッド児、まだある摩訶不思議

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うちの長男ケイの型にはまらない部分や不思議な点については、これまでも時々書いてきてました。彼のマルチタスク性能や記憶力のような認知的特性については、本当に頭の中がどうなってるのか調べてみたいと常々思っています。 www.giftedpower.net www.giftedpower.net

そういうケイの特性の多くに関しては、これまでずっと見てきていることもあり、「そういうものなんだな」と原因はともかく受け入れてきたものも多いのですが・・・それでも中には未だに不思議というか、矛盾しているというか、納得がいかないものもあります。そこで今回は、そういう未だに私の中では解決しないケイの不思議な部分について、書いてみたいと思います。

異様に速い気持ちの切り替えの秘密

ケイはとにかく気持ちの切り替えがはやくて、失敗しても叱られても、引きずるということがありません。例えばひどく叱られて号泣したとしても、泣きやんで15分もすればいつもと同じ調子でニコニコしながら喋っています。まるで何事もなかったように。

しかし、ケイの場合記憶力はすこぶる良いのです。よって、叱られたことや自分のやらかしたことをすっかり忘れてしまったというわけではありません。ずいぶん時間がたってから「そういえばあの時僕こんなことをして・・・」と叱られた話をし出すこともあるので、忘れてすっきりしているということではないんだと思っています。

そして、ケイはHSCとまではいかなくとも、結構感受性強めの子です。ちょっと上手くいかないことや些細な失敗に出くわすと「あー!もぉー!」といって不満を露わにしたりすることもありますし、テレビで誰かが怒られたり失敗しそうな場面が出てきそうな流れになると、耳を塞いで何やら耐ショック体勢をとって備えます。だから失敗とか、叱られるということには、わりと敏感なはずなのです。

それなのに、どうして叱られたり失敗したりしても、あんなにはやく気持ちを切り替えられるのだろう?これがずっと不思議な点です。単純に「もう次は失敗しない。くよくよしてしょうがない!以上、終わり!」と前向きに考えて気持ちを立て直すのが上手いのかもしれませんが、もしかしたら、外面的には平静を保っているように見えて、実はそこそこ引きずりながら、内省はずっと続いているのだろうか?とか、あまりにショック過ぎて一時的に解離していたりやしないだろうかとか、色々考えてしまいます。それくらい、気持ちの切り替えはちょっと不自然なくらいにはやいのです。

その辺りを少し聞いても本人が「わかんない」「忘れた」と言うし、叱られたり失敗した時の話を何度もしつこく蒸し返すのは憚られるので、未だによくわからない謎として残っています。もう少しケイが大きくなった時に、そのあたりのものの考え方を聞かせてもらえる日が来たらいいなあ、と楽しみにしています。

 

 

他人のことを称賛している時のケイの心持ち

ケイは、他の人が何か成功すると「そんなことができるなんて、すごいよー」と言って称賛します。知っている人いない人関係なくみられ、普段はボルダリングジム、テレビを見ている時なんかによくやっています。こういうケイの態度は見ていてとても気持ちがよくて、我が子ながら良い性格をしていると思います。

ただケイの場合時として、どういう気持ちで褒めているのか、かなり不思議な感じがする場面があります。例えば学校の先生から聞いた話では、ケイは同級生が足し算の問題に正解すると、「すごい!」と賛辞の言葉を送る、と。でも、その足し算はケイからしたら簡単な問題で、ケイ自身もその問題は自分にとって難しくないとわかっているのです(先生はケイの算数が上の学年まで進んでいることを知っています)。

それなのに、なぜそれを解いたクラスメイトにケイがそこまで称賛をおくるのか、どういう気持ちでやっているのか、ちょっと不思議です。そのエピソードを教えてくれた先生も、「決して上から目線で褒めたり、馬鹿にしてやっているようには見えず、むしろケイ君は自分の能力を忘れて褒めているように見える」と不思議がっていました。

確かに、ケイが他人の成功に言及する時、そこには「自分と比べて」という視点がほとんどないように見えます。自分のできること、できないこと関係なく、誰かが何かを成功したら「すごい」と言って称賛する、そういうところが常にあります。「あんなの簡単だし、俺だってできるし」みたいな考え方を、ケイはあまりしません。

自分と比べて、自分を中心に物事を判断しないというのはとても良いことだし、それはケイの自己肯定感の高さを反映している部分があるのではないかと思っています。しかし、実際ケイがどういう気持ちで他の人を称賛しているのか、その裏にはどんなものの考え方があるのかは、ずっと知りたくてうずうずしています。

決して悪い態度ではないのだから、余計なことを言ってケイに意識させてしまうのが嫌で、「なんでそんな風に褒めるの?」という質問はいままでしてきていません。これもケイがもう少し大きくなった時に、聞けたらいいなと思っています。それまでに、ケイが自分のことを棚上げして褒める態度が、嫌味だと誤解されたりしないといいんですけどね・・・。

サヴァン?的な瞬間

これは認知能力系の話ですが・・・ケイが算数の先取りをやっているのを見ていると、時々不思議な光景にでくわします。それは、「わかんない」といって問題とにらめっこをしているケイの口から、突然その問題の答えがぽろっとこぼれる瞬間があることです。

頭を抱えているはずの問題の正解がいきなり口から飛び出すので、横で見ていてびっくりします。でも、さらに驚きなのは、その口から飛び出した数字が正解だとは、本人は気づいていないということです。

正解を口走った後も、本人は引き続き「難しい~」と言いながら悩み続けているのです。横で見ていた私は「今のが正解だよ・・・」と思っていても、本人はそんなことにはまったく気づきません。

これはなんで起こる現象なのかちょっと本当によくわかりませんし、本人が意識してやっていないのが明らかなので、将来その謎が解ける可能性は低そうです。計算の規模や複雑さは全然違いますけど、サヴァン症の人が自分では理由がわからずに途方もない複雑な計算を瞬間的にやってのけるという話と、少しだけ似たような雰囲気を感じています。

人間は本当に面白いと思う

ケイを見ていると世の中には実に色んな人がいるな実感しますし、人間というのは本当に不思議で、面白いなと思います。ケイは今のところ自分の感覚や考え方を言語化するのが上手くないので、彼のことを彼自身から教えてもらうのはまだ難しいのですが、ケイがもう少し大きくなったら、今不思議に思っていることの真相を根ほり葉ほり聞いてみたいですね。その時謎が解けるのか、それとも、深まるのか・・・そんなことを想像するだけで、今からワクワクしてしまいます。