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文科省「特異な才能児支援」有識者会議、議論の終わりと今後の注目

 

 

 

統一教会と政治家のズブズブ癒着問題に目を奪われて、ちょっと記事にするのが遅れてしまったけれど・・・文部科学省「特異な才能を持つ児童に対する教育支援」有識者会議の議論が、どうやらまとめ段階に入ったという話。

当初は2年間かけて議論する予定となっていたと思うけれど、どうやら来年度予算の概算要求に間に合わせる形で、少々早めのまとめ作業になっている模様。

現在は有識者会議の議論を総括し提言内容をまとめた「審議のまとめ(素案)」が文科省のサイトで公開され、パブリックコメントの受付が行われています(8月15日締め切り)。

「特定分野に特異な才能のある児童生徒に対する学校における指導・支援の在り方等に関する有識者会議 審議のまとめ(素案)」に対する意見募集の実施について:文部科学省


今後はパブリックコメントも踏まえつつ最終的なまとめが作成されていくとのことですが、基本的に大幅な内容の変更は無いと考えられます。

抜本的な教育改革案になりそう、なって欲しい

私も早速「審議のまとめ(素案)」を読んでみましたが・・・特にワクワクさせられたのは、PDFの22ページから始まる「4 今後取り組むべき施策 」の中の「(1) 特異な才能のある児童生徒に対する指導・支援の充実に向け有識者会議が想定するあるべき姿」という部分。

https://www.mext.go.jp/content/20220726-mxt_kyoiku02_000024176_001.pdf


以下はその冒頭部分の引用です。

<教室や学校の様子>
・特異な才能のある児童生徒が普段過ごす学校の教室では、子供たち一人一人がその多様性が認められ、それぞれを包摂する授業や学級経営が展開されている。特異な才能のある児童生徒の特性や必要な支援等について教師の理解が進み、児童生徒や保護者との適切なコミュニケーションの下、1人1台端末も活用しつつ、学習内容の習熟の程度に応じた自由度の高い学習も取り入れ、かつ子供たちがお互いに高め合う教育活動が行われており、個別最適な学びと協働的な学びが一体的に充実されている。

・また、上記の姿が実現してもなお、特異な才能のある児童生徒がその才能や認知の特性等に応じて必要な場合、例えば普段過ごす教室で居づらさを感じていたり、学習することに困難が生じていたりする場合には、普段過ごす教室とのつながりが切れることのないように配慮されつつ、一時的に別の教室等で特性等に合った学習等を行うことができるようになっている。その教室等は、特異な才能のある児童生徒が過ごしやすい居場所としての環境整備がなされている。

・ さらに、担任をはじめとした教諭等はもちろん、養護教諭やスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーなどと必要があれば子供がすぐに相談できる体制が校内で整備されている。
 こうした取組が、校長をはじめとする管理職のリーダーシップの下で進められており、学校の経営方針の中にも明記され、一人一人の教職員が共有し、保護者等にも周知されている。


文科省がギフテッド支援検討のための有識者会議を招集するというニュースを聞いた時、私はこの有識者会議での議論に、ギフテッド支援を超えてこの国の初等中等教育を大きく転換する可能性を期待せずにいられなかったのだけど・・・


上記の「あるべき姿」にある学校の様子は、まさにこの国がこれまで維持してきた均質性を重んじる窮屈な「横並び」の義務教育が変革され、多様な児童の個性に応じたフレキシブルな学校教育が実現した姿。

これは是が非でも実現して欲しい。心からそう思える内容に、今後への期待はいやが上にも膨らむのでした。

 

 

議論の後は施策具体化への道筋に注目

と、これまでの画一性と均質性を重んじる学校文化を打ち破り、個々の生徒の多様性を重んじるフレキシブルな学校教育への移行を目指す、画期的な提言内容でまとまりつつある「ギフテッド支援」有識者会議の議論ではありますが・・・現実問題として、この提言をどこまで文科省、そして国が実行していくかはまた別のお話。

資料を見ていくと、有識者会議はこの「あるべき姿」の実現のために今後取り組んでいくべき施策として、

① 特異な才能のある児童生徒の理解のための周知・研修の促進
② 多様な学習の場の充実等
③ 特性等を把握する際のサポート
④ 学校外の機関にアクセスできるようにするための情報集約・提供
⑤ 実証研究を通じた実践事例の蓄積

を挙げそれぞれの施策についてより具体的な内容や方向性をまとめていますけど・・・今後まず注目していかないといけないのは、これらの提言内容を来年度から実行していくための予算が文科省につくのかどうか。

そしてもしも予算がついたなら、その後は文科省が、有識者会議の提言する施策内容をどれだけ速やかに、広い範囲で具体的に実行していけるのかという部分にしっかりと目をくばっていかないといけません。

議論の内容が毎度のごとく報道されて、これほど注目を集めてきたこの有識者会議の提言を無下にすることは、文科省も国も流石に無いと思いたいけれど・・・とりあえずその実現を願いつつ、具体化に向けた一歩一歩の歩みに注目していきたいと思います。

・・・なんて書きつつも、思わず想像してしまうのは、もしも期待通りに予算がついて、来年度から「特異な才能のある児童生徒に対する指導・支援の充実に向け有識者会議が想定するあるべき姿」を全国の学校で実現していくための施策がスタートしたとしたらという話。

もしかしてケイの学校でも、ケイの進んだ学習習熟度や授業中持て余しがちの時間について、この文科省の取り組みを根拠に、先生と何かもう少し議論したりする余地が生まれたりすることもあるんだろうか・・・?

まあ本当に、まだ何がどうなるかは全然わからないけれど・・・日本の学校文化を大きく変えるこの画期的な改革案がどんな風に実現の道のりを歩んでいくか、今後が本当に楽しみです。