努力する子の育て方

努力に勝る才能無し!努力の才能を育てる教育法、ボルダリングによる育児ハック実践、我が家の超個性的なギフテッド児の生態など

うちのギフテッド児、オンライン授業で垣間見た学校での様子

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新型コロナの感染拡大で、変化を余儀なくされている子供達の学校生活・・・うちの長男ケイの小学校でも、この9月は登校組と自宅組の選択が可能な、ハイブリッド形式で授業が行われることになりました。

ハイブリッド形式とは言っても、ケイの学校の場合基本は全員オンライン参加です。登校組を選択しても対面授業が受けられるわけではなく、学校で端末を使ってオンライン授業を受けることに。そして給食もないのでお弁当持参。

どちらにしようか迷いましたが、我が家は結局登校組を選択しました。夏休み中に学校からあったオンライン授業の説明を聞いたところ、Zoomと動画とプリントを切り替えながら、時間割に沿って一人一人学習を進めていく必要があるという話。

うちは共働きなので・・・自宅組を選択してケイが家で一人、親のアシスト無しに時間割を守りながらこのオンライン授業を受けられるか考えたら、かなり不安になる内容でした。普段の学校でさえ、本に夢中で授業開始に遅れたりする子なので。

というわけで、この9月ケイは小学校に登校してオンライン授業を受けるという、これまた新しい生活をしていたのですが・・・先日たまたま平日休みになった私。ケイに「明日お父さん家にいるよ」と言うと「じゃあ明日は家で授業にする」とケイが言い出しました。

給食は出ないので、登校組と自宅組の選択は日ごとに自由に変えられます。ということで、この日ケイは自宅でオンライン授業を受けることになり、私はその様子を観察する機会に恵まれたのでした。

教室の片隅の透明人間気分

朝、所定の時間にケイがリビングで端末を開くと、早速Zoomを通して朝の会が始まりました。先生の点呼に、マイクのオンオフを切り替えながら返事をしていく子供達。「はい元気です」という特有の挨拶の懐かしさに、蘇る母校の朝の風景。

私はケイの対面で、息を潜めます。子供はマイクもカメラも基本オフなので、別にそこまで自分の存在を消す必要はないのだけれど・・・近くに親が居ようが居まいがお構いなしに進んでいく朝の会に、なんだか自分が本当に教室の隅っこでじっとしているような気分になって、思わず緊張してしまいました。

新型コロナ時代の先生の苦労を知る

点呼が終わり、今日一日の流れを先生が確認していた時の事。「午後の授業はきちんと聞いていないと、明日何をしていいかわからなくなるからね。この前は10人くらいいなくなっちゃったから、今日は皆きちんと繋げてね」という先生の言葉が聞こえてビックリしました。

一日の途中で子供がどこかへいなくなってしまうことが、そんなに頻繁にあるなんて。学校で対面式授業をしていたらまず起こらない事態(というか起こったら事件)。それが10人もとなると、先生の授業プランも大幅に狂いそうです。

ケイのクラスは登校しない自宅組が多数派ということなので、やはり家でオンライン授業を毎日しっかり受けるのは、小学4年生には難しい部分があるのかな、とも思いました。

ケイの端末を後ろから覗きこむと、先生が話をしている間にZoomの全体チャットで顔文字を送っている子供が何人もいたりして。かくいうケイも、先生が喋っている間にカチャカチャとキーボードを端から押し始め、「ESCって押すと全画面じゃなくなるんだね」などと全く関係ない話を私に向かってしてきていました。

オンライン授業で対面授業並みにクラスを統制するのが無理なのは明らかで、先生の声も心なし疲れた感じに聞こえてきました。

 

 

授業中喋り続けるうちの子

この日は一時間目からケイの好きな算数でした。画面には2桁の割り算の文章題が映し出されています。ケイはそれをささっとノートに写して、式と答えを書き・・・そして先生が解説を始めるまでの10分ほどの間、私にずっと「『降霊』ってどういう意味?」「引力を発見したのって誰だっけ?」といった調子で話しかけてきていました。

そしてその次の問題に移ると、ケイはまたそれをささっと終わらせ、また私に話しかけてきます・・・結局45分間の授業中、ケイが算数の問題に実際取り組んでいた時間は5分くらいだったでしょうか。

私もケイが早々にやることが無くなったのは理解できましたし、ノートに解かれた問題も正解で特に言うべきことも無かったので、先生が話を始めるまでずっとケイの話し相手になっていました。

でも、普段の授業では暇になってもお喋りなんてできませんからね(ケイも「学校では話さないよ」と言っていました)・・・ドリルやテストの時は、早く終わったら本を読んだり別のことをやっていいと言われているようですが、授業の合間の待ち時間を潰すのは結構大変そうです。

普段からケイには「授業中どれくらい暇してる?」というのはちょこちょこ聞いてはいましたが、実際にケイが手持無沙汰にしている様子を直接確認したのは、これが初めてのことでした。

休み時間に見た友達との様子

授業が終わると、休み時間。先生から聞いていた通り、この日のケイも休み時間には本を読んでいることが多く、普段の学校生活でもこんな感じだろうと想像がつきました。

そんな時、つなぎっぱなしにしてあるZoomからケイを呼ぶ声が。クラスメイトの男の子が、ケイに話しかけてきたのでした。「ケイ、ケイ、これ見て~」「えー何それ」と会話が始まり、家のリビングにたちこめる教室の雰囲気、緊張する私。

自然な調子でケイが友達と話をしている様子は、皆が余所行きの授業参観ではこれまで見られなかった光景で、とても新鮮でした。先生との面談でも友達との様子は聞いたりしてはいましたが、ケイがきちんと学校での人間関係を作れているのだということを直接確認できて、非常に嬉しかったです。

親としては良い機会だったオンライン授業

その後も授業は続き、この日は午後の2時頃まで、5時限分の授業がありました。社会の授業では自分一人でインターネットを使いテーマに沿った調べ物をする時間が設けられたり、理科の授業では簡単な実験を自分でやることになっていたりと、中々にバラエティに富んだ内容の一日。

しかし、小学4年生が自分でタイムキープしつつこなすのは難しい内容と感じましたし、実際子供達の中から「先生全然できなかった~」という声も聞こえてきていました。

先生は先生で不安そうに子供達の進捗を確認している様子があったので、本当は教室でみんなでやる内容をネット経由で個別にやる難しさに双方戸惑いながらのオンライン授業、という感じが強かったです。

まあ学校側も苦肉の策としてやっているに過ぎず、できることなら普通の授業がやりたいのでしょうが・・・こんな風に教室隅の透明人間気分で普段の様子に近い子供達のやりとりを感じられるオンライン授業は、親としては正直かなり面白く、また有意義な時間でありました。

オンライン授業ばかりやっていたら当然子供も先生も親も皆疲れてしまうと思いますけど、授業参観とはまた別に、コロナ関係なくこうして家で子供の授業参加が見られる機会が時々あったら面白いのにな、などと夢想しました。

でも1日だけのオンライン授業だったなら、子供達は緊張して普段っぽい振舞いは見られなくなってしまう可能性が高く・・・とするとこの日の私の体験は、五里霧中で流転するこのコロナ時代の非日常的な日常の中、たまたま生まれたお楽しみ時間ということになるかもしれないですね。