努力する子の育て方

努力に勝る才能無し!努力の才能を育てる教育法、ボルダリングによる育児ハック実践、我が家の超個性的なギフテッド児の生態など

ギフテッドな兄とは大分違う弟、その成育歴を比べてみる

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少し前のことですが、うちの次男ちーちゃんが5歳になりました。5歳になったのが嬉しくて仕方ない様子のちーちゃんは、何か褒められる度に「うん、だってもう5歳なんだから!」が口癖に。「年を取る=成長」が成り立つなんて、子供は本当に羨ましい。

さて、このブログを始めた頃、ちーちゃんがもう少し大きくなったら書いてみたいと思っていたのが今回の記事、うちの兄弟二人の生育歴の比較です。

ケイの成育歴をまとめた記事が大体5歳ごろまでの内容になっていたので、ちーちゃんが5歳過ぎになるのを待って書くと比較がしやすいと思い、3年ほど寝かせてあったアイディアでした。


これまでもちらほら書いてきています通り、ぶっ飛んでいるケイの弟だからやはりぶっ飛びと思いきや、かなり常識的な印象のちーちゃん。一体何が二人の性質を分けているのか・・・そんな事を考えながら、次男ちーちゃんの成長の様子を書いてみたいと思います。

うちの次男、新生児から乳児期頃の発達

ちーちゃんの外界での人生は、のっけから回旋異常というサプライズがありましたが、幸い出生後の検査では何の異常も見つからず、兄同様に順調な滑り出しでありました。

ちーちゃんの誕生で一番印象に残っているのは、出生後1時間ほどのこと。まだ分娩室でベッドに寝ている状態のちーちゃんが、目を開けて首を横にガクッと動かし、何やら辺りを見回すような動き始めたことです。「もう首が動かせるの?!」「まだ目はほとんど見えないはずなのに?!」と夫婦で大変に衝撃を受けました。

この出生直後の首の動きは決して偶然では無かった様子で、ちーちゃんは生後1か月過ぎにはもうかなり首が座っていました。ちょっと早すぎるのでなんだか怖くて、1か月の頃はまだ首が座っていないものとして恐る恐る扱っていましたが、2か月目にはもう疑いようのないがっちりとした首の座りが完成していました。

ケイは生まれた直後にこんな動きはしなかったし、首が座ったのも3か月目になってからだったので、ちーちゃんのこの生まれついての首力は、「全然違う個体だぞ、2人目だからって気を抜くなよ」という私達へのメッセージのようでした。

というわけで、首の座りはかなり早かったちーちゃん、寝返りも4か月、ハイハイ6か月、つかまり立ち&つたい歩き7か月~とケイに比べると全般的に早めの発達。

自分で歩き始めたのはケイ同様に1歳頃でしたが、すぐにサッカーボールを転ばないで蹴れるようになったくらい最初からかなり歩みが安定していたので、乳児期の筋力的な発達は兄より総じて早めな印象でした。

ちーちゃんもケイと同様混合保育。離乳食の進みに関しては6か月から始めて特に困らず進展していき、兄弟で非常によく似ていたと思います。

寝つきの良さを廻る悲喜こもごも

ケイは10か月頃までとにかく寝つきが悪くて、私達の中では「新生児育児といえば地獄の睡眠不足」という辛い思い出になっていました。なので、ちーちゃんが生まれる時に一番気にしていたのも、いかに夫婦で上手く睡眠時間を確保するかという点だったのですが・・・いざ生まれて来てみると、ちーちゃんは予想に反してかなり良く寝てくれる子でした。

ちーちゃんとケイが違ったのは、指しゃぶり。ちーちゃんは生まれて1か月ほどで自然と指しゃぶりを覚えると、それを使って自分で自分の機嫌を上手くとってくれて、夜泣きせずに私達をたくさん寝かせてくれました。泣きそうになると自分で指をくわえてまた寝入ってくれるちーちゃんが、本当に頼もしかった。

しかしこの指しゃぶり、ちーちゃんが大きくなってくると一転「どうやって止めてもらうか」が非常に悩ましくなりました。保育園でも歯医者さんでも、不衛生だし歯並びに影響するからもう止めさせましょうと言われるも、おしゃぶりや卒乳と違って強引に辞めさせることができないため、四苦八苦。

「それ赤ちゃんがやるやつだよ」とプライドに訴えて少しずつ減らしてはいったものの、睡眠中の指しゃぶりの癖は中々抜けず・・・結局ちーちゃんの指しゃぶりが完全になくなったのは、4歳半ばを過ぎた頃でした。

まあ歯並びへの影響も大きく出なかったのは結果的にオーライだったのですが、もし5年前の自分にアドバイスできるなら、「指しゃぶり後々厄介だから、最初からおしゃぶりの方がいいかもよ」と言うかもしれません。

まずいと思っておしゃぶりに変えようとした時には、遅すぎてちーちゃんがもうおしゃぶりを受け付けてくれなかったんですよね・・・。

 

 

うちの次男の言語発達

ちーちゃんが言葉を発し始めたのは、たぶん1歳少し前ころだったと思います。ケイの喋り始めは非常によく覚えているのですが、ちーちゃんの場合は「気づいたら言葉が出ている」という具合で・・・嗚呼二人目の悲哀。

言葉が出たタイミングはケイとちーちゃんで大差なかったのですが、その後の言葉の発達のペースはずいぶんと様子が違いました。

2歳半頃になってやっと2語文が出るようになったケイに対して、ちーちゃんは1歳の内に2語文、3語文とどんどん話し始め、2歳半の頃には「誰がいつどこで何をしてどうなった」という完全な文章をしゃべっていました。なので、ケイとは違って、ちーちゃんに言葉の心配をしたことはありません。

ちーちゃんは1歳前に保育園に入って周りに大人がたくさんいたし、海外生活期間も無かったので、日本語の習得に関してはケイより多少有利だったかもしれません。ただ、ちーちゃんの喋りは保育園の周りの子達と比べてもかなり進んでいた印象だったので、喋りの発達が早めなのは、ちーちゃんの特徴なんだと思っています。

そういえば、ケイは5歳前の頃、知らない大人には敬語で話し始めたりしたのですが、これはちーちゃんには起こりませんでした。5歳前時点でのボキャブラリーや言葉の流暢さではちーちゃんの方が圧倒的に進んでいるのに、個性というのはやはり面白いですね。

兄とは違ったカタカナ習得メソッド

ケイは4歳過ぎにひらがなを覚えたのですが、ちーちゃんがひらがなを覚えたのは、5歳になった直後、つまり結構最近のこと。

でも、うちの二人は共に「こどもチャレンジ」でひらがなを覚えたので、二人のひらがな習得時期の差は、単純に早生まれかどうかの違い、こどもチャレンジのひらがな学習が始まった時の二人の年齢差を反映しているだけの可能性が高いと思います。

ちーちゃんも兄同様に、ひらがなを覚えたらすぐにカタカナも読めるようになり、水族館で「見てこれ、スベスベマンジュウガニ!」と展示のプレートをいきなり読んで親を驚かせてくれました。

トイレに貼ったポスターで自然とカタカナを覚えたケイに対して、ちーちゃんがカタカナを覚えたのは間違いなくポケモンのお陰です。

ちーちゃんは兄より熱心なポケモンファンで、ポケモン図鑑とYoutubeを毎日見ては、ポケモンの名前を覚えていきました。その勢いから「もしかしたらポケモン図鑑で、ひらがなよりも先にカタカナを覚えるのでは?」と思ったくらいです。

その予想こそ実現しませんでしたが、ちーちゃんの場合はカタカナポスターも何も無しでカタカナを習得し、濁点や半濁点つきの文字、小さなツやヤユヨもいきなり読めるようになったので、これは間違いなくポケモン効果だと思いました。

 

 

うちの次男の社会性発達、発達障害/ギフテッド的特徴

ケイとちーちゃんの発達の様子を比べた時に、一番はっきりと違うのは、間違いなくこの社会性やコミュニケーションの部分だと思います。

ケイは2歳ごろから周りの子供となんだか違っていて、発達障害もずっと疑っていたけれど、ちーちゃんを見ていてそういう心配をしたことは、これまでただの一度もありません。

「なるほど、これが定型ってやつなんだな・・・」と自然に納得してしまうくらい、ちーちゃんの発達は私達の持つ常識と想像の延長線上にしっかり乗って、外れません。

多動、対人積極性の印象無し

ケイは2歳ごろから明らかに普通の子よりも活発で、じっとしていない様子が目立ちましたが、ちーちゃんにはこれまで一度も、そういう印象を持ったことがありません。

大人しい子では決してないんですけどね。男の子らしく、わちゃわちゃと走り回ったりふざけたりはするのですが、まあなんというか、一人でいても周りと比べても、取り立てて気にならないレベルという感じです。

ケイは知らない人にガンガン話しかけて、公園でもすぐに友達を作って遊ぶのが当たり前でしたが、ちーちゃんはその辺りも気になりません。

もっとも、ちーちゃんにはいつも一緒に遊んでくれるケイがいます。他の子供に話しかけて遊ぶ必要があまりないので、この点はあまりフェアな比較にならないのかもしれません。

サリー・アン課題は模範解答

ケイに初めてサリー・アン課題(心の理論 - 脳科学辞典)を試してみたのは年長の初め、5歳すぎの頃だったので、同じ年齢になったちーちゃんにも同じく問題を出してみました。

ケイは5歳過ぎの初回は見事に間違えて、その数か月後に別パターンの問題を出した時に初めて正解できたのですが・・・ちーちゃんは5歳すぎの初回で正解でした。しかも、なぜ人形の入っていない側の箱を選ぶのか、登場人物の視点で説明しながら余裕の解答。

サリー・アン課題の平均的な通過年齢は4~5歳ということなので、ちーちゃんは少なくとも平均的な発達具合、ケイと比べた時には少し早めかな、といったところでした。

とにかく良く周りが見える子

生まれてすぐに目を開けて周囲を見回したことと関係があるのかは知りませんが・・・ちーちゃんを育てていてケイとの違いに驚くのは、とにかく周りがきちんと見えているということです。

ケイはしょっちゅう他の子や物や壁にぶつかっていましたし、今でも現在進行形でぶつかり続けていますが、ちーちゃんは昔から何かにぶつかるということがほとんどありません。

ちーちゃんの行く先に横から他の子が飛び出して、私が「あっぶつかる!」と思った時ですら、すっと止まって何事もなく衝突を避けるちーちゃん。そんなシーンにこれまで何度もでくわしてきました。別に辺りを見回しているわけでもないのに、なんだか周りが見えている。

TVやタブレットを見ている時でも、話しかければちーちゃんは聞き返してくることなく普通に会話が成立して、常に周囲に一定の注意を払っているということがよくわかります。何かに集中すると他の物音が全く入ってこなくなる全集中なケイとは大違い。

それに、ちーちゃんは外出した時、いつでも親がどこにいるか気にしているんですよね。一人で先に歩いていっても、しばらくすると必ず後ろを振り返り、親がついてきているのを確認するのです。

それが普通?いやそうなんですけど、ケイは本当に、一切振り返らずにどこまでも一人で歩いていく子だったので・・・先に行ったちーちゃんが後ろを振り返りながら歩くのを初めて見た時には「いやそうだよな、振り返るよね普通」と思わずひとりごちてしまったくらいでした。

数字への興味も普通な感じ

ケイは2歳過ぎには数字を読んで物を数え、3、4歳では足し算引き算で遊んでいましたが、ちーちゃんはそういった数字への特別な興味関心は、これまでのところ見られません。

当然身の周りには数字がたくさんあるのだけれど、ケイと違ってちーちゃんはそれほど興味を示すことなく、何かの拍子に20くらいまで初めて数えたのが、4歳半ばごろだったでしょうか。

最近簡単な足し算を教えたら指を折々楽しんでいましたが、ケイのようにずっと計算遊びを続けるわけではなく、またその後「問題出して」と言ってくる様子もありませんでした。

まあ別に、何も心配してはいません。ケイとの比較のために数字の話をしているけれど、ちーちゃんは数字より明らかに生き物が好きです。数字や算数に関してはたぶんちーちゃんみたいな感じがより一般的なのだし、時が来ればちーちゃんも普通に足し算もかけ算もこなすようになるでしょうから。

少し兄とは違う記憶力の良さ

ケイの場合は4歳半すぎの頃から「記憶力が良いのかも」という印象が強くなってきて、その後映像記憶の存在をうかがわせるエピソードが何度もありました。

一方ちーちゃんはと言えば、初めて記憶力に驚いたのは2歳半ころ、保育園で今日あったことを、文章にしてスラスラと説明し始めた時でした。

だって、ケイがそれをできるようになったのは小学校に上がってから、本当に最近のことです。4歳、5歳の時に「今日幼稚園で何したの?」と聞いても、十中八九答えは「忘れた」でしたからね・・・。

ちーちゃんも記憶力は良いと感じていますが、見たものをそのまま覚えているケイとは違って、ちーちゃんは言葉のラベルを使って「要領よく覚えている」という感じがしています。

 


また、ちーちゃんはケイよりも「聞いたことをよく覚えている」という印象が強くて、保育園でも先生にはよく「家でどんな話をしたか、聞いたか」を喋っているようなので、視覚系と聴覚系情報、どちらの記憶が得意か、といった差があるのかもしれません。

二人の違いを生んだもの

こうして書いてきてみると、ちーちゃんはちーちゃんで色々と特徴のある子だけれど、やはりケイと比べると標準的な印象です。もしもちーちゃんしか育てていなかったなら、ギフテッドという概念とは無縁の子育てを送っていただろうなあというのは、恐らく間違いないところ。

それでは、二人に対する育児の内容を比較して、一体何が二人の性質の違いに影響を与えただろうかと考えてみると・・・ハッキリ言って、何一つ思い当たりません。

なにせ二人の育て方で私達が意識して変えたところは誓って一つもないのだし、生まれた時から幼少期を通じて今に至るまで、二人はずっと違い続けています。途中から何かが変わって道が逸れたというのではなく、最初から全く別の道。

だからもう、この違いは育て方の問題ではなく、生まれつき。これは私の中では確信に近いものがあります。

全く違う二人の成長を見比べる楽しみ

ケイの突飛さとハラハラ感、そしてちーちゃんの普通さと安定感。その違いの面白さは、二人を並べて比べた時により一層際立ち、私達の育児に彩を増してくれます。だから親の観点からすれば、こんな風にタイプの違う二人を授かったのは、本当にラッキーでした。

でも当の本人達は、どんな感じなんでしょうね?二人がお互いをどう思っているかは、もう少し二人が大きくなったら是非聞いてみたいと思っていますが・・・お互いの違うところを互いに「良いな」と思いあってくれていたら、それは理想的なのかもしれません。

あと1年半ほどしたら、ちーちゃんも小学一年生。ケイの就学の時は本当に色々あって心配が絶えなかったのだけれど、ちーちゃんは一体どうなるでしょうか。どんな兄弟間コントラストが見られるのやら、それとも全く予想外の展開なのか・・・今からとても楽しみです。