努力する子の育て方

努力に勝る才能無し!努力の才能を育てる教育法、ボルダリングによる育児ハック実践、我が家の超個性的なギフテッド児の生態など

子供の中学受験する気表明に、沈む気持ち

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天気が悪く外出を控えた週末の午後、居間でのんびりと過ごしていると、読書が一段落した様子のケイが、いつものように前置き無しに言いました。

「僕さ、A中学に行こうと思う」

A中学・・・それは我が家からそう遠くない所にある、公立の中高一貫校です。公立だけど入試があって中々の高倍率。少々特殊な教育カリキュラム目当てに、越境してかなり遠くから通ってくる子供もいるらしいのですが・・・。

「どうして?」とケイに理由を尋ねると、「勉強がしたいから。僕は科学がしたいの」という回答。うーん確かに、A中は科学教育には力が入っている様子で、全国的な科学系イベントでの活躍も定期的に耳に入ってきます。

しかし、そもそも受験とか入試という話をケイとした記憶がありません。そこで「じゃあ受験するんだ?」と聞いてみると、ケイは「ん?」という顔。どうやらシステムを何も知らずに、どこで聞いたかA中に行きたいと思った様子。

しかし、「入試」というものの一般的な説明を聞いた後、ケイは特に悩む様子も見せずに、あっけらかんと言うのでした。

「じゃあ僕受験する」

気楽な子供と、気の重い私

A中のことをネットで改めてリサーチすると、やはり科学教育にかなり力が入っているという話。学校の勉強以外の科学系イベントが色々充実していて、普通の公立中に比べたらA中の方が断然面白そう。

そして、ケイみたいな元気でわちゃわちゃした「ちょっと変わった子」が多く合格するという話もちらほら。なんだかケイには合っているかもなというのが、ちょっと情報収集をしただけで感じられました。

大学進学実績もまあこの辺りならトップクラスだし、公立だから学費も心配ないし、本人に受験する気があるならやってみたらいい、という気になるのにそんなに時間はかかりませんでした。倍率はそこそこだけど、別に全国に名の轟く超有名進学校でもなし、ケイが真面目に取り組むならば、恐らく勝率も低くはないでしょう。

でもなんだろう、この気持ち。この胸に沈み込むような、重くて不愉快な。A中について調べる中で強くなる違和感に、やっぱり私は、根本的に嫌いなんだなと思いました。受験、そして受験勉強というものが。

 

 

勉強好きでも受験勉強は嫌い

私は勉強が大好きな人間です。ある種勉強そのものが仕事だし、誰にも何にも言われなくても、たぶん老いて死ぬまでずっと勉強しているでしょう。でも、受験勉強はもうしたくない。あれは私が愛して止まない勉強とは、別物なのです。

世間的に見れば、私もたぶん受験勉強はそこそこ得意な人種ということになるのだろうけど、得意と好きはやはり時として違います。楽しい勉強をするために、仕方なくやる種類の勉強、それが私にとっての受験勉強ってやつ。

そして、そんな受験勉強アレルギーな私にとって、一番どうでもいいと思えてしまうのが、受験テクニックの使い方を学ぶだけの中学受験用の算数で・・・。

もちろんああいう複雑な問題を方程式や公式を使わずにさっと解く中学受験生の「練度」には感服するものの、中学に入って役立たずになる特殊算を勉強することの本質的な意味は、やはり未だ理解できないし、面白いと思えない。

でも子供が中学受験するなら、当然そんな中学受験用の勉強にも真剣に向きあっていく必要がありますよね。何年生からかはわからないけれど、きっとそのうちケイの塾通いもスタートするのでしょう。家でも塾の宿題をこなす日々が、そのうち始まるんだろうな・・・。

我が子の一大事とはいえ、面白いと思えない中受の勉強に長いことつき合うのは、辛いかもしれない・・・。ケイの中学受験宣言を聞いて、別に私が受験するわけでもなしに、下がるテンション。

もしも中受経験があれば、こういった認識も変わったのだろうかという自問自答。私も妻も高校・大学受験組、進学塾や予備校に通った経験も、二人そろって小中高通じて計1年そこそこ。受験産業の中心から離れたところでマイペースにやってきた人間に、中学受験は、とても遠くてよくわからない世界です。

諦念とわずかな希望

まあしかし、いくら嫌でも、受験というものはいつか通る道。特に、自分が好きな勉強、学問を続けていきたいと思ったら、避けては通れません。ケイも既に「僕は勉強が好き」と公言するくらいの勉強好きで、科学が勉強したいからA中へ行きたいと言う。そして、そのために受験もすると言う。

私が小3の頃はそんなこと考えてもいなかったから、ケイは私よりも勉強が好きかもしれない。少なくとも、私より勉強が好きになるのが早いのは確実です。だったら、親として、そして同じ勉強好きとしては、その気持ちとプロセスを応援してやらないわけにはいきませんよね、そんな勉強つまらないとか言ってないで・・・。

唯一の希望・・・自分でもとても勝手な期待だと思うけれど・・・それは、何でも楽しむ能力を持つケイが、中受の勉強すら想像以上に楽しそうにこなしてくれやしないかということ。そうしたら、私もその様子を見て楽しめそうな気がする。

子供から中受の楽しみ方を教わる。そんな虫のいい話が実現するかどうかは知りませんが・・・この先私の受験勉強アレルギーがケイの足を引っ張らないように、上手く乗り切っていけますように。