努力する子の育て方

努力に勝る才能無し!努力の才能を育てる教育法、ボルダリングによる育児ハック実践、我が家の超個性的なギフテッド児の生態など

うちのギフテッド児、どハマりの愛読書

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うちの長男ケイは本が大好きです。2,3歳の頃は絵本にもそんなに興味を示さず、うちの子は算数に比べて本はそうでもないのかな・・・と思っていましたが、幼稚園の途中からは絵本の読み聞かせをせがむ回数がどんどん増えていきました。

自分で本を読み始めたのは年長途中くらいからだったと思いますが、小学校に入るとその読書熱は過熱し、休み時間本に熱中し過ぎて先生に何度も注意されたり、授業が始まっても図書室から教室へ戻ってこれなかったりと、学校での色々なやらかしにつながってしまう程になりました・・・。


1年生の頃は図書室にある「ほねほねザウルス」「かいけつゾロリ」「サバイバル」「おしり探偵」などのシリーズものを片っ端から借りてきて読んでいました。それらをほとんど読んでしまった後は、「○○のひみつ」シリーズや、偉人の伝記なんかをよく読んでいるみたいです。

しかし2年生になると、彼には数か月に渡って毎日何度も読み返し続けるほど、熱烈な愛読書ができました。

「ぼのぼの」にどハマりのうちの子

ケイが愛してやまない本、それは漫画の「ぼのぼの」です。ラッコのぼのぼのや、シマリス君、アライグマ君などのキャラクターが、時に身近で些細な疑問から面白おかしく想像を膨らませたり、時に壮大な哲学的問いに思いを馳せて冒険してみたりする、いがらしみきお先生の大傑作。

www.bonobono.jp

この「ぼのぼの」はケイが本を読むようになったのをきっかけに、実家に眠っていた私の本を、手元に持ってきたものでした。絵が可愛いくて残酷シーンもないし、主役は動物の子供達なので、子供が読んでも楽しいかなと思ったんですね。

しかし、子供が読むと思って改めて中身を確認すると、「ぼのぼの」は実はそれほど子供向けではありません。漢字とルビの設定は早くても小学校高学年向けといった感じです。最近は子供むけの絵本バージョンの「ぼのぼの」もありますが、オリジナルの漫画は内容も哲学的、詩的な表現が多めで、楽しむにはそれなりの語彙と知識が必要です。

なので、とりあえず手元に持ってはきましたが、まだケイには少し早いかなと、そっと本棚に置いておきました。ケイもやはり、最初は「ぼのぼの」には見向きもしませんでした。

そして時が過ぎ、小2にあがる前のある日、本を読みながら大きな声でゲラゲラ笑っているケイの姿が。ページをめくるたびにもう抱腹絶倒といった感じなので、何を読んでいるのかと確認すると、それは「ぼのぼの」でした。

 

 

読めない漢字があっても爆笑できるケイにとっての「ぼのぼの」の魅力

ケイが爆笑しながら読んでいるのが「ぼのぼの」だと気づいてまず不思議だったのは、読めない漢字が多くて内容が理解できるか怪しいのに、なぜそこまで笑えるのかということでした。

「その本面白そうだけど、どの辺が面白い?」ケイにそういう質問をすると大体面倒くさがって「全部」と答えてくるのですが、そこを頑張って聞きだすと・・・どうやらケイの心を捕らえて離さないのは、「ぼのぼの」の画と、ユニークなオノマトペのようです。

主人公のぼのが走れば「でべでべでべ」、転んでじたばたすると「おぶおぶおぶ」、「ぼのぼの」のオノマトペは、たしかに独特で印象的です。そして全部ひらがなで書いてある。なるほどそれなら、楽しむために漢字が全部読める必要もないわけです。

ケイが一番好きなキャラクターは、アライグマ君とシマリスの小姉ちゃん。どちらも非常に粗暴ですぐに手や足が出る暴力的なキャラクターなのですが、理由を聞けば「誰かをキックするときの音が面白い」だそうで・・・。

どうやら「どげし」とか「どげ~ん」といったオノマトペと共に、蹴られた相手がぶっ飛んでいくシーンがたまらなく面白いらしいです。うーん独特。

そもそも私にとっては、「ぼのぼの」は声をあげて笑いながら読む本ではなかったので、ケイが「見てこれ面白すぎるんだけど~!」と言いながらページをめくるたびにゲラゲラ笑っている姿は、かなり新鮮でした。

10か月以上続くヘビーローテーション

ケイは今でも毎日のように「ぼのぼの」を読んでいます。決してそれだけを読んでいるわけでもないし、他にも本はたくさん持っているのですが、ふとした空き時間には、気づくと「ぼのぼの」を手にしています。

本当によく飽きないな・・・そうずっと思っていましたが、ふと考えが浮かびました。ケイが「ぼのぼの」に飽きないのは、もしかしたら、ケイが「ぼのぼの」を読む中で、その楽しみ方が変化してきているかなのかもしれません。

最近、ケイが「ぼのぼの」を読む様子が変わってきたのを感じています。もう以前のようにゲラゲラ笑うわけではなく、静かにゆっくり読んでいます。そして時折、セリフの中で使われている難しい慣用句や言い回しについて、質問してくるようになりました。

昔は読めない漢字を確認してくるだけだったのに、慣用句や言い回しが気になり始めたということは、画やオノマトペだけではなく、きちんとセリフやストーリーを追いながら、「ぼのぼの」を読み始めた証拠なのでしょう。そんな風に考えると、「ぼのぼの」はケイに、本の色んな楽しみ方を教えてくれていると言えるのかもしれません。

すると一方で私には、好きな本を子供と共有できる喜びを、「ぼのぼの」は教えてくれているということになるのでしょう。ケイと「ぼのぼの」談義に花を咲かせられる日が来たならば、それが私にとっての、また新しい「ぼのぼの」の楽しみ方になるのだと思いました。

そしてもう一つ、「ぼのぼの」が私に教えてくれたのは、子供と簡単に共有できるという、紙の本が持つメリットの存在でした。電子書籍は嵩張らなくて便利ですが、子供と共有するにはデバイスを子供に渡す必要があり、勝手に読んでもらうということはできません。その点では本棚に置いておいて子供任せに読んでもらえる、紙の本の方が気楽で良いですね。自分の趣味を子供に押し付ける気は決してありませんが・・・もし「ぼのぼの」みたいに自然と親子で楽しめる本がこの先増えたら、それは嬉しいなあと感じました。

しかし、もしかしたらこの先には、ケイが読んでいる面白そうな本を、私が読んでハマるという展開も出てくるかもしれません。ケイは本当に面白そうに、リアクション付きで本を読むので、ケイの読書を見ていると内容が気になって仕方なくなるんですよね。