こうしてボルダリングの記事を書くのも実に2年ぶりのこと。2018年、2019年はほぼ毎週という頻度で長男ケイをボルダリングジムへと連れていっていたものでしたが、最近はめっきりと頻度が落ちていました。
一番の理由はもちろん新型コロナです。一時期は緊急事態宣言をうけて営業を見合わせるジムも続出し、その後もマスク着用はもちろんのこと、入店制限や時間制限、飲食禁止といった対策をしながらの営業が続いて・・・もちろんお店側に何一つ非はないのだけれど、中々今までのように安心して子供を遊ばせつつ、その様子をゆっくり見ていられるという雰囲気ではなくなってしまいました。
さらに我が家のボルダリング熱を下げたのが、家族そろって大変お気に入りだった近所のクライミングジムが閉店してしまったこと。子供でも楽しめるように課題が調整されていて、スタッフさんもお客さんもフレンドリーで非常に居心地の良い空間だったので、これはかなり残念でありました。
まあ、我が家の子供達のボルダリング好きは健在で、コロナ流行後も情勢を見つつちょこちょこと色んなジムへ遊びに行ってはいたのですけど・・・やはりコロナで室内遊びがやりづらい雰囲気に加えて、ジムによっては年齢制限が低いにも関わらず子供達が登りたい初級課題に身長への配慮が全くない課題が多かったりして、週末ボルダリングへと出かける頻度は確実に落ちていました。
ボルダリング熱の再燃
最近は国内の新型コロナ感染者の動向もかなり好調に推移していて大変喜ばしいですが、それに加えて我が家にとって大きな転機だったのは、新しいボルダリングジムが近所にオープンしたこと。
広くてゆったりとしたスペース、5歳のちーちゃんでも登れる緩い年齢制限とキッズの身長にも配慮した課題、そして閉店してしまったジムで顔見知りになっていたスタッフさんやお客さんとの再会もあり、我が家のボルダリング熱再燃への大きな追い風となったのでした。
ケイとちーちゃんもすっかりその新しいジムが気に入ったようで、「日曜日は朝からジムに行きたい!」などと熱が入り、ここ2か月ほどは、また毎週末のようにボルダリングジムへと通っています。
久々のボルダリングで知る子供の成長
間隔が空く時は数か月に一度、というくらいまでボルダリングに行くペースが落ち込んでいたので、ケイも随分登れなくなっているかと思っていましたが、コロナ禍前にチャレンジしていた4級くらいまでは、ものの数回で結構あっさり登れるようになっていました。
4年生になり身長が伸びたのも、登りやすくなった要因として大きいのかなと思います。しかし、それ以上に大きな成長を感じるのが、課題をクリアするための問題点の認識と修正、つまりPDCAサイクルを回す上でのCとAの部分。
「ゴール手前のホールドから次の一手を出す時にバランスが崩れて落ちた」「さっきの足の置き場だと体の向きが逆になって、そこで体勢を維持するのがめっちゃ疲れる」等々、ケイは落ちた原因を論理的に分析・説明するのが随分上手になりました。
スタッフの人から言葉でもらったヒントを頼りに課題をクリアしたり、ヒント通りでも上手くいかない部分を自分で工夫して登ったりと、きちんと頭の中で登り方をイメージし修正するという以前のケイが苦手としていたことがしっかりできるようになっているようで、成長を感じます。
以前の記事でも書いた通り、ケイが自分でPDCAサイクルを回せるようになってしまえば、私はもうあと見ているだけの存在になるわけですが・・・ケイの成長と共に、いよいよそれが現実味を帯びてきている感じがしています。
ボルダリングを通じて知る5歳児の成長
5歳のちーちゃんも、兄の古いクライミングシューズをお下がりで貰い、課題を登っています。生まれた時から色々違ううちの兄弟、ボルダリング好きは共通しているけれど、その取り組み方には真逆とも言える個性が出ています。
ちーちゃんはケイと違ってかなりの怖がり。登って少しでもバランスが悪いと感じたらとりあえず下まで降りてくるし、マットに飛び降りることもせず、きちんと足がつくまでホールドをしっかり握って降りてきます(非常に模範的な降り方です)。
ケイだって恐怖心の課題はあり、これまでに克服してきています。しかしちーちゃんの場合、実際はバランスを崩すような悪いホールドが無い初級の課題から怖がっていて、兄よりかなりビビリです。
まあケイの場合は高さに慣れたら課題のゴールを超えて壁の一番上まで登りたがったり、4mくらいの高さからマットに飛び降りて注意されたりしてきたので、それはそれで問題なのですが・・・。
ケイの無鉄砲さには本当にハラハラさせられてきたので、ちーちゃんの危険察知能力の高さと慎重さは普段の生活の中ではとても頼もしいのだけれど・・・ことボルダリングジムにおいては、ケイの無鉄砲さはある種の能力で、ちーちゃんは少々ビビリすぎるということになり「ADHD=狩猟民族の才能説」じみたものを感じます。
まあしかし、ボルダリングジムで見ていれば、ちーちゃんが毎回少しずつ恐怖心を克服してきているのも良く分かります。2年前、3歳の頃は2mくらいの子供用課題で「むり、こわい、もうおりる」と言っていたちーちゃんも、最近は大人用の4mくらいの初級課題をゴールできるようになってきましたしね。
先日も、最後ゴールがほんの少し遠いところにあって、手を伸ばすのが怖くて登れていなかった8級課題をクリアし、みんなと歓喜のハイタッチをしていました。こういう達成の喜びが、ちーちゃんの成功体験として積みあがってくれたら良いと思います。
そして、一度怖くて下りてきてしまっても、決して諦めず何度でもチャレンジして登り始められるのが、ちーちゃんの強み。そのうち恐怖心を十分に克服できた暁には、恐らくまた兄のように、ボルダリングを通して沢山の成長を見せてくれるのではないかと。
再認識するボルダリングジムでの時間の素晴らしさ
久しぶりに子供をボルダリングに連れて行くようになって思うのは、やはりボルダリングジムで子供を見ながら過ごす時間は、他では得難く、とても良いということ。
子供のボルダリングは本当に一日中見ていても全く飽きないし、課題に向きあう子供達の様子の中に、実にハッキリと、そして細かく子供の成長を見て取ることができます。
子供は子供で夢中で壁を登っているわけで・・・もう何も言うことはない、親にとっても子供にとっても、何の誤魔化しもないパーフェクトな一時ではないか・・・久しぶりのボルダリングジムで、そんな思いが一層強くなりました。
海外に目を向ければ、ワクチン接種が進んだ後も感染者が再度増加する国もあり、国内のこの小康状態がどれくらい続くかはかなり不透明な部分がありますが・・・あまり心配せずに子供とボルダリングジムで時間を過ごせるこんな生活が、ずっと続いて欲しい、そう願ってやみません。