努力する子の育て方

努力に勝る才能無し!努力の才能を育てる教育法、ボルダリングによる育児ハック実践、我が家の超個性的なギフテッド児の生態など

うちの子達の兄弟仲へ感じる嬉し悲し

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自分の子供達には仲良くして欲しい。二人以上の子を持つ親ならば、それはきっと誰もが願うことでありましょう。

きょうだい喧嘩の絶えない家は、とにかく心が休まりません。非常に険悪な兄弟関係の当事者だった私は、思い出すとその辛さが蘇り、胸が痛みます。

 
だから「仲の悪い兄弟を再生産しない」という目標に期する思いは人一倍強い私。良い兄弟関係を育むためにどうすればいいかは、妻のお腹の中のちーちゃんが男の子だとわかった時から、ずっと考え続けてきた問題でした。

とは言え、同じ両親の下に生まれてきた兄弟だって、各々全く別の人格です。どれだけ周りが頑張ったとしても、どうにも上手くいかない相性というのもあり得る話。

従って、それぞれかなり個性強めであんまり似ていない、5歳差兄弟のケイとちーちゃんの仲がどうなっていくかは、我が家の重大な関心事でありました。

二人が兄弟になって、そろそろ6年。イヤイヤ期を経て、次男・ちーちゃんは兄に向かって自分の要求や考えをぶつけるようになり、時には争ったりすることも随分と増えてきました。

で、二人の兄弟仲はこれまでのところどうかと言うと・・・なんと言うか、上手くいっているんですよね・・・それはもう、親の方がびっくりするくらいに。

麗しき二人の兄弟仲

普段二人でいる時は、じゃれたりふざけたりしながら小競り合いも割と頻繁にしていますけど・・・二人の絆の強さがよくわかるのは、それぞれが一人になった時。

例えば、合宿やお泊りイベントで二人の片方が居ない夜、家に残った方は必ず「今日はちーちゃん/お兄ちゃんが居なくて寂しい」と言って、なにやらしんみりとしています。

ちーちゃんなんて、ケイが居ない寂しさに、寝る前にしくしく泣いてしまったりして親もびっくり。父親が出張で居なくても、一度もそんなことは無いのにね・・・。

ケイの弟に対する思いにも、これまで何度も驚かされてきました。家族でちょっと遠出しようとした日、急に「車乗るのイヤ!家にいるの!」とゴネ出したちーちゃん。面倒くさくて私達が「じゃあちーちゃんだけお留守番ね」と放置して出かける素振りを見せた時、真っ先に泣き出したのは、ケイでした。

「待って、ちーちゃんを置いていかないで!僕はちーちゃんと一緒に行きたい!」と泣いて訴えるケイ・・・まさかケイが泣くとは思わず申し訳ない気持ちになると共に、その弟に対する思いの強さにはぐっと胸に来るものがありました。

ケイは自分のお小遣いでちーちゃんに100均のおもちゃを買ってあげたり、回転寿司屋のおまけのガチャガチャを排水溝に落としてしまって号泣しているちーちゃんを見て、「しょうがないなー」と自分の分を渡してあげたり・・・親の想定を超える弟思いの行動に、何度も感心させられています。

また、誰かと知り合えば「これ僕の弟」とちーちゃんのことを紹介するし、友達と公園で遊ぶ時は「弟も仲間に入れてね」と遊びの輪に入れるようにしてあげていて、本当に弟思いの優しい兄。

全く、親の私が子供の頃とは大違いで、色々思い出して胸がチクチク痛みます・・・。

自然と始まった「お兄ちゃん」呼び

5歳になった頃から、ちーちゃんはケイのことを自然と「お兄ちゃん」と呼ぶようになりました。親が呼び方をどうこう言ったことは一度も無く、また私達がケイを「お兄ちゃん」と呼ぶことも無かったので、これは完全にちーちゃん本人のチョイス。

ケイも、ちーちゃんに対する一人称が「僕」から「お兄ちゃん」に変わってきたところを見ると、どうやらまんざらでもない様子。

兄が兄らしい振舞いをしていると、弟は自然と「お兄ちゃん」と呼びだしたりするものなんだなあという新鮮な驚きと同時に羨ましさも感じる、弟に一度も「お兄ちゃん」と呼ばれたことのない私。

先日ちーちゃんがお年玉でガチャガチャを買うと言うのでお店に連れていったら、「こっちのガチャはお兄ちゃんにあげるために買うの」なんて言い出すし、ちーちゃんは小さな子達の面倒を見るのがとても上手だと保育園で褒められているようなので、ケイの振舞いの良い部分は、弟にもしっかり伝わっている様子。

この二人なら、例え親がいなくなってもちゃんとお互い支え合ってなんとかしてくれそう。うちの二人の関係性は、そんな風に思えるくらい安心感があって、見ていて実に清々しい。そして私にとっては、見ていてとっても羨ましい。

 

 

 

我が家の兄弟子育てルール

これまでの所二人が親の期待以上に仲良くできているという事実には、私達の兄弟育児が間違っていない証拠として大いに勇気をもらっています。

我が家の兄弟育児の方針はとてもシンプル。それは、親がどこまでも兄弟にとってフェアな存在であり続けるということ。年齢差や生まれた順番、タイミング、個性の違いといった条件差を踏まえた上でなお、二人の子供の間に不公平がないと胸を張れる育児をするということ。

親の日々の関わり方はもちろんのこと、教育や習い事、趣味その他イベント事等諸々の機会については、二人のニーズがそれぞれ十分に満たされて、かつ大きな差がつかないように細心の注意を払っています。

親の転勤、社会情勢、二人の興味の違い、その他諸々の要因で全て同じには決してできない中、それでも二人には不公平なく同等のものを十分に与えられるように、一生懸命知恵を絞る。

二人が争っている時は、「どっちもどっち」「仲良くしなさい」なんて無責任なことを言わずに、完全に状況が把握出来るまで双方の話を聞いて、兄と弟それぞれに、次似たようなシチュエーションになった時に二人共納得して争わずに済む方法を教えてあげる。

「ケイはこうすれば良かったし、ちーちゃんはこれをしなければ良かった、別に一緒に遊ぶ必要はないけど、もし遊ぶならケンカにならないようにした方が楽しいんじゃない?」と具体的に策を授ければ、元々仲良くしたいのは間違いない二人なのだから、いつかは二人だけで上手く問題をクリアできるようになると期待して。

一番目を光らせているのは、表向き争いは無いように見えて、実は片方がもう片方のわがままを渋々飲むような、不健全な関係性になりそうな瞬間。

これは後に尾を引いて人間関係を蝕む毒なので、その芽を見つけた時は即座に介入して、「自分の都合に合わせて相手をコントロールしようとするのは絶対に止めろ」「自分と相手は違って、相手は変えられないと納得しろ」と相手を言いくるめようと頑張っている側に非常に強く言って聞かせます。

結局のところ目指しているのは、兄弟がお互いを良く知って、その個性と多様性をしっかり尊重できる関係性。そして親は、二人から全く等距離に、つかず離れず立っているという状況。

こうした個性と違いの尊重の上に成り立つフラットな人間関係は、家族だろうと会社だろうとどこの組織でも上手くいくものなので・・・二人が成人したとしても、この関係性さえ保たれていれば、きっと仲が険悪にはならないと信じています。

幸運に恵まれたと思う二人の生まれと相性

と、親として兄弟育児について色々考えて実践しているところはあるのだけれど・・・うちの兄弟の仲の良さは、実際のところかなり色々と幸運な廻り合わせに支えられているとも感じています。

例えば、5歳とそれなりに歳が離れていること。5歳も差があると、勝負事では兄が弟に勝ち、弟が兄に敵わないのが年齢差的に当たり前になるので、兄弟がお互い無暗に対抗意識を燃やさずに済むんですよね。

なので年齢差がある程度ある方が、兄は幼い弟をサポートし、弟は自分にできないことを簡単にやる兄のことをリスペクトするというポジティブな関係が自然と育まれやすいと思います。

もっとも、弟の方が非常に負けず嫌いだったりするとそう上手くは回らないかもしれませんけど、うちの場合は兄が(超)負けず嫌いで、弟の方はそうでもないということで、ラッキーにも色々上手くいっています。

もう一つ、二人の仲が上手くいっている要因として大きいと思うのが、ケイの対人積極性。一人で遊ぶよりも弟と一緒に遊ぶ方が好きだったり、色んな人にちーちゃんを「僕の弟」と紹介したりするのも、別に誰でもやるというものでもないケイの性格の賜物だなあと、私自身と比べても思うところ。

後は、ちーちゃんの言葉がかなり達者なお陰で、5歳差あってもちょっとやそっとじゃ兄に言いくるめられず、割と対等に話し合いになるところとか、自分が悪いと思ったら弟のちーちゃんにも素直に謝れるケイの素直なところとか・・・二人を見ていると、お互いの能力や気質の違いが上手く噛みあって成り立っている関係性だなあと感じる部分が多いですね。

まあ、そうした上手い組み合わせというのが、どこまで原因なのか結果なのかという部分は、判断が難しい所でもあるのですが。

二人の良い関係がずっと続きますように

ケイもこの春5年生になり、「一緒に公園に行く?」と誘った時に一端挟まれるようになった「んーどうしよっかな」に、恐らくすぐそこまで来ているであろう思春期の香りを感じるようになった今日この頃。

とても素直な小学生時代が終わり、いよいよケイが第二次反抗期に差し掛かり始めることに怯えつつ、それでもうちの兄弟の関係が今までのように上手く続くことをただただ願っております。

この先二人が大きくなって、二人の関係がどんな風に変わっていくかは全く読めませんけど・・・巣立って独立した後に、二人が一緒に過ごした幼少期を語り合って笑える関係でいられたなら、それで私達の兄弟育児は成功と言っていいのかな、と。

同じ家で毎日一緒に遊んでケンカしてご飯を食べる、そんな生活が続くのだって、たぶんこの先数年だけの話。

その間に、二人が将来振り返って一緒に笑える良い思い出をなるべく沢山増やしてあげられるように、精一杯頑張っていきたいと思います。